「できる人はなぜ、本屋で待ち合わせをするのか?」【読書レビュー】

できる人はなぜ、本屋で待ち合わせをするのか? この「ひと工夫」が一流の人生を作る。レビュープラスさんから「できる人はなぜ、本屋で待ち合わせをするのか? 」を頂いて読みました。

ちょうど手元に届いた週、日経産業新聞に掲載されていたビジネス書ランキングで本書はトップ10入りしていました。

また自分が本書に惹かれたのはなんといってもタイトル。本が好きな身としては「本屋」というキーワードに反応せずにはいられませんでした。しかも「できる人はなぜ、本屋で待ち合わせをするのか?」というタイトルは、なんとなく仕事術やビジネス書らしい複線を感じさせる一文ですが、詳しい内容はそれ以上イメージできないこともあって、さてどんな内容の本なのか楽しみにしていました。

正直に言えば、ちょっと自分が期待していたものとはギャップがありました。

「本屋」に関するあれこれな話題がてんこ盛りかという自分の期待とは裏腹に、本屋にまつわる節は序文にあるくらいで、あとは著者の仕事術に関することが書き綴られているという構成。その仕事術も、個人的にはあまり琴線に触れるものは少なかったり、自分の考えとは違うかなというものが多いという印象でした。

著者の意図としては、「本屋で待ち合わせをする」ことは仕事における「ひと工夫」を暗喩したものということだと思いますが、自分としてはちょっと意外な展開でした。目次に目を通した段階でそれには気づいたわけですが、これも一期一会の縁と思い本文にも一通り目を通しました。

頂いた本に対しては良い点、得られた知見をメモしたいのがポリシーではありますが、今回はなかなか難しいというのが正直なところで、琴線に触れたところと言えば著者が「マネーの虎」の出演者だというプロフィールには少し反応しました(小さい頃少しだけみた記憶があります)。しかしそのプロフィールがなければ、他の自己啓発本との差を見つけることはなかなか難しかったかもしれません。

とはいえ、そういう穿った(?)視点だけで見ていること自体、自分の見方も偏りが出ているのではないか、何か光るものがないか、それを見落としているのではないかと考えたりもするわけで。そう考え直してみれば全く得られるものがないわけでもなくとも思うわけです。例えば一センテンスの分量であるとか、「なぜこの構成でこのタイトルなのか」とか。特にタイトルについてはある意味「釣られた」という気持ちもある分、ある意味本書において私の心を捉えて離さないという面も感じるわけで。

そもそも本書を読む前にAmazonとかで概要を読んでればこういう誤解もなかっただろうに。そう考えると本書に寄せた期待に反するギャップは結局自分が原因だったんだとも思うわけで、そういうところに自分の落ち度を感じたりする部分もあったりします。

おっ、こういう思いに至ったことはこれはこれで得たものがあったのだと思えなくもないというか、「他人の振り見て我が振り直せ」ではないですけど、自分で勝手に期待していて勝手に「思っていたのと違うがな」とギャップを感じているという自分をメタ認知し、以降は気をつけようと自省したという点で、ある意味得るものがあったような気がしなくもありません。

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