「目の見えない方、見えにくい方のための福祉展」で視覚障害の方向けiPadの紹介

展示の様子など

2015年10月4日、青森市のウェディングプラザアラスカで開催された「目の見えない方、見えにくい方のための福祉展」で、視覚障害の方向けにiPadやiPhoneの紹介をしました。

青森の福祉展でiPadの紹介コーナーをもたせていただくのは二年ぶりでした。その前まで二年、iPadの講習会を実施していた時は他の展示を見て回る機会がなかったので昨年はゆっくり見学させていただいたのですが、今年は主催の青森県視覚障害者情報センターさんからお声がけいただいて出展しました。

過去の二年では講習会という形にして、事前に受講の予約をしていただいた方のみにiPadの使い方をご説明してたんですが、今年は相談コーナーという形で、ブースにいらっしゃった方の相談に随時お答えするという内容で展示しました。

また、前回までは操作のサポート以外は一人でやっていたのですが、今年は「視覚・聴覚障害のある方にiPadを教える人財育成講座」の受講生さんや、人財育成講座の運営をサポートしてくれている学生さん、人財育成講座を委託してくださっている青森県の担当者の方など三名の方にお手伝いいただいて実施しました。

10時に始まってから終了の15時まで、振り返ってみれば人が絶えることなくブースに来てくださっていたので、iPadやiPhoneに関心のある方が増えていることを実感しました。

以下、覚えている範囲で様子をメモします。

  • 以前よりも若い方のご来場が増えたような感じがしました。また、見た目にも晴眼者と区別がつかなくて、付き添いの方と二人で来場された時には「どちらが当事者の方だろう?」と思うことが多々ありました。
  • 来場される方の見え方は様々なので、まずは見え方やご本人の興味や知りたいことをお聞きして、それに合わせてiPadやiPhoneの機能をご紹介するようにしました。
  • 以前視覚に障害のある方向けのiPad講習を受講してくれた方が何人かブースに来てくれて、ご本人が購入されたiPad miniやiPhoneを見せてくれました。iPad miniを持ってこられた方は「今はこれで聖書を読んでいます。これがずっとしたかったことなんです」と仰っていましたし、iPhoneを持ってこられた方は「以前iPadの使い方を教えてもらったので、ガラケーからiPhoneに移行しやすかったです」と話してくれました。

    以前教えた方がその時の内容を活かして楽しみや生活を便利にしてくれてるようだったので、とても嬉しい報告でした。

  • 画面が多少見えててもVoiceOver(音声読み上げ)を使用しているiPhoneユーザーの方がいました。VoiceOverを起動すると画面内にフォーカス(枠)が表示されるのですが、この枠を太く表示させることで、画面を触っている箇所などが分かりやすいそうです。また、VoiceOverは音声の読み上げを一時的にオフにすることができるので、フォーカスだけ使って音声読み上げをオフにするという使い方もできるので、人によってはとても便利だと思います。
  • すでにiPadやiPhoneを買ったものの、VoiceOverなどの使い方がよく分からないままという方もいらっしゃいましたので、iPhoneの場合は電話のかけ方や受け方など、ご本人が今知っておきたい機能をご紹介しました。
  • iPadやiPhoneの画面内で文字を入力するのに使用するスクリーンキーボードは、VoiceOverを使用して文字入力をするのはなかなか難しい場合があるのですが、その解決法の一つとして、外付けキーボードを使用するという方法があります。ガラケータイプの外付けキーボードを持ってこられた方がいらっしゃいました。

    その方はiPod touchも購入していて、iPod touchの初期設定と、外付けキーボードを接続することができなかったそうだったので、その場でiPod touchの初期設定と、外付けキーボードとの接続を行いました。外付けキーボードはガラケーのキーボード配置と同じででこぼこのボタンなので、らくらくフォンなどのガラケーに慣れていらっしゃる方だと文字入力がしやすく、かなり良い機器だと感じました。

講習会形式だと対応できる方の人数が少なくなりがちなのですが、今回はたくさんの方に色々説明することができたのでとても良かったと思います。説明した方が「来てよかった」「こういうのがあるのを知ることができてよかった」と言ってくださっていたのがとても嬉しかったです。

また今回は一緒に教える仲間ができたこともとても嬉しかったです。少しずつ仲間を増やしていって、色んな地域で色んな人に、iPadやiPhoneの利便性を知ってもらえればと思います。

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