「ママ、もっと自信をもって」【読書レビュー】

レビュープラスさんから「ママ、もっと自信をもって」をいただいて読みました。いつもありがとうございます。

ビジネス系の書籍をいただくことが多いのですが、今回は「子ども」がテーマの一冊。著者は児童文学作家の中川李枝子さんです。

子ども向け絵本といえば「ぐりとぐら」シリーズを知っている方も多いかもしれませんが、その作者です。本書の挿絵も「ぐりとぐら」や、中川さんが手がけた本を読んだことがある方であれば「懐かしい!」と感じるのではと思います。

本書は保育士として17年間働き、また数多くの児童文学や絵本作りに携わった中川さんの、保育士時代のエピソードが前半に。子育てで悩みの尽きないお母さんたちとのQ&Aが後半という章立てです。

この本は読む人の置かれた環境や経験によって、感じるものが大きく変わると思います。自分の場合はとても大きく感じ入ったというか、当事者意識で読むことができました。それは自分が結婚して子どもをもち、現在子育てをしているという状況が、本書を読むのにある意味ぴったり合っていると言えるからかもしれません。

子育てについては「ああした方が良い」「こうすると良いらしい」という意見が身内、周りからいろいろ飛び交うわけですが、著者は子育てについて「こうでなければいけない」という意見ではなく、ケースバイケースを推奨しています。またそういう立ち位置の中にも普遍的な方向性も持ち合わせていて、帯にもある「子どもはみんなお母さんが大好き」という一節や「子育てにこうするべきなんて答えはない(中略)ただし常に学ぶ心がけを持ってほしい」など、子育てに悩む親へのアドバイスがたくさん散りばめられています。

人生の上で子育てに関わっていると、つい目線の位置を忘れがちになることがあります。自分はこうが良いと思っていても、家族や周りにいる人たち、子どもを含めたそれぞれの立ち位置や考え方はとても多様なので、いろいろな行き違いや意見の相違も出てきます。絶対的な解決法はないかもしれませんが、やっぱり大切なのは人の話を聞く謙虚な気構えがそもそもなのかもしれませんね。

ちなみに本書の中には、中川さんが手がけてこられた本の一覧が掲載されています。この中で目に留まったのが「たんたのたんてい」。実は自分が小さい頃に家でよく読んでいた本でした。「ぐりとぐら」は子どもに読ませたことはあるものの、自分が子どもの頃は「ぐりとぐら」は読んだことがなくて、親しんだのは「たんたのたんてい」でした。これも縁かと、ネットで注文し、今は子どもが寝る時に少しずつ読み聞かせています。こういう経験はとても楽しいし、嬉しくなりますね。

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