日経ビジネス 2010.10.11

市前です。タイトルの雑誌のレビューです。nikkeiBP1011

日経ビジネス 2010.10.11 p.66
情報源 売れ筋探偵団 ランドセルは「ゆとり仕様」

 秋はランドセル商戦の本番で、市場規模は年間270億と見られているそうです。入学児童は平均で年に110万人、うちランドセルは年間毎年95万~100万個売られている計算です。

 節約志向の高い層が格安のランドセルを買う一方で、孫の成長を祝って数万円台の高額ランドセルを奮発するケースも少なくありません。そんな中で、2011年入学児童の売れ筋ランドセルのキーワードは「大きさ」だそうです。

 従来のランドセルはほとんどがA4判に対応する作りですが、イオン「トップバリュ」ブランドの「かるすぽ」は、内寸がA4より少し大き目になっています。9月中旬段階で2009年同期の2倍の売れ行きで、「大きくて軽いランドセルが欲しいとの、店頭にくる顧客の声に応えた」ことがヒットにつながっています。

 大き目のランドセルが売れる背景にあるのは、2011年から本格実施される「脱ゆとり」教育。小学校では278時間、中学校では105時間ほど授業時間が増し、学習内容も大幅に増します。結果、教科書は平均で25%もページが増大します。加えて、教員の中にはパワーポイントやオリジナル配布物を使って授業を行う人も増えていて、子どもたちの荷物の内訳としてA4サイズのプリントを入れたクリアファイルが幅を利かせているそうです。

 確かに、先日見た姪のランドセルには、クリアファイルが窮屈そうに収められていました。男子は黒、女子は赤の時代に育った私は、ランドセルがカラフルになっただけでも時代の変化を感じましたが、20年前に比べると授業スタイルも様変わりしています。先日参観した小泊小学校で行われたマインドマップの授業は、相当なカルチャーショックでした。

 ランドセルのように使う人と買う人が別々である場合、それぞれのニーズに対応することはもちろん、時代の変化も重要な要素として敏感に取り入れて商品開発していかなければならないのですね。今まで意識して見たことはなかったですが、もしかするとランドセル年鑑ができるくらい、時代を反映しているのかもしれません。

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