県勢2013【読書レビュー】

県勢2013本が好き!から書籍「データでみる県勢 2013年版」を頂き読んでみました。


タイトルからも分かるかと思いますが、ビジネス書というより統計データ集という内容です。各都道府県の人口や統計データはもちろん(市町村単位のデータも掲載)、全国平均との比較もあり、ちょっとした内容を見比べてみるだけでもなかなか面白いです。例えば私が住んでいる町の人口は、人から聞いた話では隣町に比べてぐっと少ないという話だったのですが、本紙で比較してみると実際の差は1000人未満で、世帯数にいたっては150程度の差だったりということで、意外なギャップを知ることになりました。

人口に関する統計も面白いです。人口密集度や過疎度、将来的な人口の変遷についても予測が立てられています。年末ビジネス誌では翌年の大予測として幅広い分野に関する予想が取り上げられることがありますが、その中でも人口推移についてはピックアップされる項目の一つです。その理由としてやはり人口が及ぼす産業への影響が多いということが挙げられます。今後数十年の予測を立てる際にも、どの国の国力がどのくらい上下するかの要因については人口の上下がポイントとなることが多々あり、インドやアジアの途上国の発展が見込まれているのも、若い世代の人口増加がすでに統計上確定していることがあります。

未来は予測しにくい、むしろ予測できないものであるものの、ピーター・ドラッカー云うところの「すでに起こった未来」を知るものとして有効なものの一つはこの人口統計です。その年の出生率を知れば20年後の人口がどう変動するかは確定するわけで、こと移民を受け入れていない日本ではこの情報はかなり正確なデータとして捉えることができます。その意味で本紙に取り上げられている数々の統計は、未来を知る上での資料として活かせる部分が多々あると思います。

個人的に興味のある他の統計としては携帯電話加入数やブロードバンド普及率もそうですが、「1日の生活時間の配分」も都道府県別の統計が掲載されていて興味深いですね(そんなに地域で差が出てるわけでは無さそうですが)。本紙に掲載されている情報をどう読み取りどう使うかは読み手次第ということで、自分の住む地域、県、国の状況を数値で知ることのメリットと面白さを楽しめられればと思った次第です。

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