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プロフェッショナル シンキング【読書レビュー】

レビュープラスさんから「プロフェッショナル シンキング―未来を見通す思考力」を頂いて読みました。

帯にも書いてあるように本書のテーマは「”答えのない世界”における”思考力”と、行動する”勇気”を鍛えるための一冊」と言えます。とはいえ本書で紹介されている様々なフレームワーク(思考の枠)については、それぞれが一冊の書籍になるほどのものであることを考えると、ボリューム的にはテーマを推進するための入門書もしくは概要版という位置づけになると思います。

テーマのうち「思考力」という点については、目次に目を通せば分かるように数多くのフレームワークが紹介されています。大方は「未来」と「顧客」をテーマにしたものが多く、それぞれの内容は簡易ですが実例の紹介であったり、実践するための流れが記されています。

簡易とはいえフレームワークを実践するための流れが記してあることは、もうひとつのテーマである「行動する勇気」を促すためのきっかけになるかもしれません。

そして本書の根幹にあるのは、最初のテーマである「答えのない世界」に対する向かい方だと言えます。

「答えのない世界」と同義で取り上げられるキーワードとして「未来は予測できない」ことについても触れられています。ピーター・ドラッカーを知っている人であればよく聞いたフレーズだと思いますが、未来を確実に見通すことは難しいと言えます。その一方で、「すでに起こった未来」を捉えることの重要性もドラッカーは触れており、例として人口の変化を挙げたりなどしています(移民などの国家的方針が大きく変わらない限り国内の人口予測は比較的正確に行えるため)。

しかし本書では上記のドラッカーの節を引用しつつも、様々なフレームワークを使うことで「ある程度予測できる未来」と「新しく創り出す新しい未来」に対するアプローチを紹介しています。

取り上げられるフレームワークにはこれまでもよくその名を聞いたものもあれば新規のものもあるのですが、いくつかのポイントは他の有識者の著作でも取り上げられているものであったりして、その辺りが興味深かったです。

例えば「ニッチなオタク市場を見る」の下りで「オタクとはある特定の分野について非常に詳しい人々」と紹介されている箇所は、茂木健一郎さんが最近書かれた「頭は「本の読み方」で磨かれる」でも同様の指摘がされています。

また「アナロジー思考」については佐藤優さんの「超したたか勉強術」でも、歴史的事象によるアナロジー(類推)によって問題に取り組む手法などが紹介されています。このように一見分野外の書籍で、これらの考え方やフレームワークについて同じような重要性の指摘を見つけると、より本書で紹介されている内容に信頼がもてるような印象を受けました。

とはいえいずれにせよ大切なのは、本書にあるフレームワークを使って実践するか否かなわけで。個人的には既知のものも初めて知ったものも含めて、実際の仕事や場面でいずれか使ってみたいと考えていますし、それをすること、またはそれぞれのフレームワークについてより深い探求を行って身に付けることが、本書を読む価値を活かせるか否かだと思います。

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