「COURRiER Japon vol.071」より

インターンの市前です。
タイトルの雑誌から、レビューです。

「COURRiER Japon vol.071」p.26
 2時限目「問題解決基礎論」
~ありとあらゆる問題に共通する「解決への糸口」を教えよう~
講師:チップ・ハース&ダン・ハース

 ハース兄弟が書き下ろした「スイッチ!「変われない」を変える方法」は、ごく普通の人たちが会社や国に変化をもたらした事例を数多く紹介し、「変化のしくみ」を解明しています。

 その中で、ベトナム政府の要請で子供の栄養不良の問題に対処するため、ジェリー・スターニンが「セーブ・ザ・チルドレン」の事務局として孤軍奮闘する事例があります。栄養不良は、衛生状態の悪さや蔓延する貧困、きれいな水が簡単に手に入らないこと、農村部の人々が栄養に関する知識を持っていないことなど、複雑な問題が絡まった結果として起こるものだと考えられていました。
 問題に直面したとき、人はその原因探しに躍起になるものです。しかし、スターニンは、分析は「真実だが役に立たない」と、「明るい材料(ブライトスポット)」を見つけだすことに尽力します。
 これを読んだ時、先日参加した研修の内容を思い出しました。自分が仮に「医療ミスによる損害を補償する保険」を医師に売っている会社に勤めていて、上司から「どのような医師が訴えられる可能性が高いか調査するように」と命じられた場合、3つのうち、どの調査方法を選ぶか、という問題でした。
 実際にアメリカで採用されているのは、「医師と患者の短い会話を録音する」という方法です。3択問題だったので、それほど難しくはなかったですが、もしも私が担当者なら、適切な調査方法を考え出せるか、は疑問でした。これには、当事者意識と辛抱強さが必要なのだと思います。
 スターニンはベトナムの子供たちの栄養不良の問題に、半年で成果を出しました。複雑で深刻な問題こそ「明るい材料」を見つけることが近道です。問題児を更生させたカウンセリングの事例も面白く、ほかのさまざまな問題が「明るい材料」を見つけた後、どのよう具体的な実践に移されたのか、とても興味がわきました。「スイッチ!」を読んでみたいと思います。

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