日本人はなぜ日本のことを知らないのか【読書レビュー】
はじめまして。
今日から読書レビューを書き始める、エイチピースタイリングの竹花です。よろしくお願いいたします。
まず、今回読む本を選定するため書店に行きました。
最初はビジネス系の本を読もうかと考えていて、該当のコーナーを見ていたのですが、気になるタイトルの本を手にとって前書きを読むと、「リーダーに必要な…」「これからのリーダーに…」「リーダーシップの…」など、上に立つ立場の人向けの本が非常に多かったです。
「俺はリーダーじゃありません」と思った私は、30分ほどビジネスコーナーをウロウロした後に新書コーナーへ向いました。
そこで発見したのが、今回読んだ『日本人はなぜ日本のことをしらないのか』でした。日本に住んでいるのだし、それなりに日本のことは知ってると思っていたのですが、前書きの1行目に
「今、世界に現存する国のなかで、日本が世界最古の国であることを知っている人はどれだけいるでしょうか。」
こんな文章が書かれてありました。
正直知りませんでした。これはいかんと思い、購入を決めたのです。
読み進めていくと、日本史で習った内容とは大きく異なっている部分が多くありました。日本建国の歴史は紀元前まで遡り、初代天皇である神武(じんむ)天皇が即位したのが、紀元前660年で今から約2700年も前のことであるといいます。
このことは「日本書紀」の記載から判断した内容であるというが、実際紀元前660年に書かれた内容でないことと、神話的要素が多いことから神武天皇が実在していたかも含めて正式な事実が判断出来ないため、本当のところはわかりません。
しかし、著者は「日本書紀」は天皇の命により編纂された正史であり、このことこそが正しいと見做すことが正解であると言っています。世界的に見ても、聖書やコーランも神話的要素が多くあるにも関わらず、正典としてそこに書かれていることは全て正しいと見做されています。
確かにそうだなと感じました。
日本書紀を疑うことは日本自体を疑うことにもなります。現在の日本国憲法も元を辿れば「日本書紀」の考え方から生まれたもので、それに即した法律すらも疑うことになってしまうからです。
社会の教科書が正しいと思い込んで今まで生きてきた訳ですが、現代の教科書は先の大戦後にGHQによって愛国心を抱かせないように制限された内容であって、すべてが記載されている訳ではないとも言っています。現に戦前はほとんどの人が日本建国の経緯を知っていたそうです。
こういった日本建国の経緯や、これまで日本が辿ってきた道を教科書とは違う目線で語っているのですが、この本の中で最も気になった点が、世界的歴史学者として知られるアーノルド・トインビーの言葉で、「12、3歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる」という部分でした。
すごく怖いことを言っていますが、日本人が日本人らしく生きるためには先人の言葉に学ばなければならないという風に解釈しました。
「日本人らしく生きている人」とは、日本の象徴と言われる天皇陛下のような、全国民に愛を与えられる方なのではないかと考えます。どこまで影響を与えているかはわかりませんが、天皇陛下も、もちろん日本書紀についても学んでいるでしょうし、私たちにとっても知っておいて損のないことだと思いました。
最も、右翼になろうと言うのではなく、自分の生きている国の正しい知識を身に付けようということですね。これからも世界の多くの国から愛される日本であるため、自分がもっと日本を理解し、好きになっていこうと感じました。
この本の後半は「子供に読ませたい建国の教科書」と題して、私たちが学んできた教科書には書かれていない隠された日本の歴史が語られています。
見やすい内容になっていますので、日本をもっと知りたいと思った方は読んでいただければと思います。
では、今月中にもう1冊レビューを書く予定ですので、またよろしくお願いいたします!
コメント ( 2 )
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面白そうな本ですね!!
神話や宗教には、それぞれその土地で生きていくためのルール・戒律が潜んでいる、とどこかの本で読んだ記憶があります。戦争で負けた国の言葉や宗教を奪うことは、そこの人々の歴史やアイデンティティを奪うことでもありますし。日本はある意味で、そこを敗戦国として意識せず奪われたのかもしれませんね。
最近読んだ日本語教室(著・井上ひさし)や河童の覗いたヨーロッパ(著・妹尾河童)もそういえば、その土地、その国の流れ、背景をすごく感じるなぁと思い出しました。
読書レビュー頑張ってくださいっす!
杉本くん
コメントありがとう!
日本のこととか、青森のこととかもっとたくさん知っておいたほうがいいことがあって、そういうの知っていくと本の一冊くらい書けちゃいそうだよね。
レビュー頑張るね~!