新しいウェディングの潮流?「スマ婚」

なぜ「スマ婚」はヒットしたのか 誰もが挙式できる世の中へ (ゲーテビジネス新書)結婚を考えて式場を回られたり結婚式を挙げられたことがある方なら分かるかと思いますが、結婚式はとにかくお金がかかるイベントです。

わずか数時間で数百万円が飛ぶ場合もあると考えると非常にバブリーな感じもありますが、この状況に対してコストを抑えつつも充実した結婚式を挙げることをコンセプトとしたサービス「スマ婚」についての著作が「なぜ「スマ婚」はヒットしたのか」です。

本書では実際に結婚式を挙げた利用者と、式を挙げさせる側のウェディングプラナーという両方の立場から、いかに結婚式の金額がみるみる間に釣り上がり、それによってカップルだけでなく家族をも巻き込む修羅場にもなってしまう結婚式までの体験談が綴られます。結婚式を挙げられた方なら「あるある」「そういう話聞いたことある」とうなずくことが少なくないかもしれません。

中盤ではそもそもなぜ結婚式にはそれほどまでにお金がかかるのかについて詳細に説明があり、終盤で本書のタイトルでもある「スマ婚」についての記述があります。

結婚式費用を通常の半額に下げながらも満足度の変わらない結婚式「スマ婚」。業界の常識を覆すような新しいサービスですが、世間の状態を見ればこういった新しい形態のウェディングスタイルが出ることは不思議ではないと思います。

不況や経済低迷で収入や貯蓄が落ちる中、これまでと同様の高額な挙式は多くのカップルや家族が望んで難しい状態になりつつあります。また不況の影響は親世代まで及びつつあることから、挙式の費用を当人たちの代わりに肩代わりする親たちもその負担が大きくなりつつあります。

お墓と比べるとまたおかしな話ですが、先祖代々のお墓に入るそれまでの習慣から、檀家の減少や散骨といったそれまでの常識が覆るような価値観が出てきつつある昨今、ブライダルについても新しい価値観やスタイルが受け入れられ広まっていく可能性は高いと思います。

ブライダル業界における新しい潮流の可能性の一つとしてスマ婚が気になってきました。

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