身振りやクセが新たな資産?「モーションデータ」
利用者の同意を得て個人データを預かり、第三者に提供する情報銀行についての動きが出てくるのをみると、個人がもつ情報の有用性と多様性を感じてきます。
多様性という面では、単に個人情報と言ってもいろいろなタイプがあり、ここのところ気になっているのは人の動きを表すモーションデータを記録したり取引したりする「モーションバンク」という事業を電通が構想していたことです。
たとえば伝統的な舞いや民族舞踊、スポーツ選手の競技フォームなどを、専用の服を着て測定・計測してデータを管理するという方式。似たようなもので、着ることで体の採寸を行うZOZOSUITなどもかつてありましたが、その発展版とも言えそうです。
モーションデータを用いた事業は一部でスタートしているようで、マイクロエンタテインメントではダンサーの動きを著作権登録・取引するサービス「ジェスレック」を展開しているそうです。
踊りの動画を人工知能(AI)が分析し、細部の身のこなしに至るまで正確な位置関係を推測。ダンサーは振り付けや表情などを著作権としてサイトに登録する。イベントや動画で踊りたい人や、ゲームのキャラクターに同じ身ぶりをさせたい人が、同サイトを通じて利用料を払う。
2020年6月24日 日本経済新聞
かつては認証技術も従来のパスワード入力式から、指紋認証や顔認証などが普及してきましたが、この分野でも人間の行動パターンをパスワードとして認識する技術も出てきています。
人の一挙手一投足にも、ある意味多くの可能性があることを示唆しているようです。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。