マクドナルドにみるサイトのLPO戦略
日本マクドナルドのサイトがリニューアルされました。
以前に比べてシックなデザイン(以前は赤が基調カラーだった気がします)になりましたが、これは、「最近の店舗デザインとの統一感を持たせた」(日本マクドナルド広報)とのことで、年々変化するマクドナルドの戦略を少なからず反映したということなんでしょうか。
今回のマクドナルドサイトのリニューアルが話題になっている理由としてLPO(ランディングページ最適化)が挙げられます。LPOとはなんぞやについては以下IT用語辞典サイトから抜粋します。
LPOとは、Webページの中でもユーザーが最初に到達するWebページ(ランディングページ)を最適化することにより、ユーザーを誘導したいページへ向かわせることである。
LPOは特に検索エンジンを経由して訪問したユーザーを目的の情報へと向かわせるために行われる。検索エンジンからのユーザーは、始めに見たページに目的の情報がありそうか否かを判断し、なさそうだと判断した場合にはすぐにそのWebサイトを離れて検索行動に戻ってしまう。検索から訪れたWebページを有益かどうか判断するために用いる時間は、8秒程度であるといわれている。そのため、注目させたい情報へのリンクなどにはサムネイル画像を添付するなどして内容をわかりやすく伝えることが重要になってくる。
SEOやSEMなど検索エンジン関連の用語から派生した略語だと思っていますが、実際のところ結構的を得たことだと思っています。いくら検索エンジンから集客しようが、ユーザがアクセスしたページから目的の内容を見せる、他の見せたいページや成約を取り付けられるかは、ユーザがアクセスした最初のページが肝心なわけで。
ただ今回のマクドナルドがリニューアルと共に行ったLPO施策は新鮮ですね。通常のLPOはオーバーチュアやgoogleアドワーズなどといった検索連動型広告からのアクセスページを主にチューンナップするものと思いますが、マクドナルドの場合は検索キーワードによってトップページの内容を変えるというユニークなものです。
実際に試して欲しいのですが、「マクドナルド」と「ハッピーセット」それぞれのキーワードで検索をし、サイトにアクセスしてみてください。トップページ中央に出てくる内容が異なっています。ちなみに上に掲載したページは「マクドナルド」で検索、下に掲載したのは「ハッピーセット」で検索した場合です。
この変化の付け具合は結構絶妙だと思います。例えばキーワードごとに全く違うページがトップページとして見えてしまうようだとかえってユーザは混乱してしまうでしょうが、どちらのキーワードもマクドナルドのトップページだということは把握できつつ、中央のイメージが少し違うだけ。しかも他の検索ワードでアクセスしたときに表示されるであろう画面も、上下のスクロールですぐ表示ができます。 これは今までのLPOの話題にはなかった新しいものと思いました。
余談ですがマクドナルドのサイトは個人的に今回のリニューアル以外にも注目することがいくつかあります。ひとつは「再訪したいWebサイトランキング」(日本ブランド戦略研究所調べ)」の3位に入っているサイトであること。そしてモバイルの分野でもケータイクーポンの活用によりPCとは違う戦略で大きな成功例を持っている、様々な面でお手本のようなサイトです。
ところでマクドナルドを省略して言うとなんて言いますか?自分は「マック」なんですが関西の友達は「マクド」を強く主張して譲らなかった思い出があります。ホントにどうでもいいですね。
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