視覚障害者向けiPad講習会の様子2012年9月23日(日)、青森市の県民福祉プラザで開催された『「目の見えない方、見えにくい方」のための福祉展』にて、視覚障害者向けiPad講習会を開催しました。

この講習会は一度に大人数で行うのが困難なため、参加者を三名の予約制として行わせていただきました。ただし見学は自由ということにしていたので、講習中にもたくさんの方に見学していっていただきました。

内容はこれまで行なっていたものとほぼ同じものでしたが、今回は弱視の方もいらっしゃったので(今までは全盲の方のみだったので全盲の方向けの内容に絞っていました)、その方には全盲の方の機能にプラスして、画面拡大など弱視の方向けの情報もお伝えしました。また講習会前に「お札を判別するアプリ」や「外付けキーボード」も見てみたいとのことでしたので、それらも準備してお見せしたところ、関心を寄せていただけたようでした。

講習会は無事終わったかと思いますが、やはり振り返ってみると三人を一人で教えるには今のやり方では結構限界があると感じました。見学に来ていただいた方にもご指摘いただきましたが、教える側の人数を増やすか資料を充実させるかなどの方法を考える必要があると思います。資料についてはジェスチャー機能の一覧をまとめておくだけでも違いますし、それを点字にするなどの作業はお願いできる方もいるのでなんとかなるかなと思っています。

講習会が終わったあとはらくらくフォンの展示をされていた方や盲導犬協会の方と意見交換をしたり、他の展示を見学させていただいたりなど終始勉強になった一日でした。

全ての視覚障害者の方にとってiPadが使いやすい、使えるデバイスではないかもしれません。実際、拡大鏡代わりに使おうと色々試してみたものの、iPad単体では厳しいことが分かりました(別途カメラ部分に機器を装着することで対応可能という話を聞いたことがあります)し、触った感触の分かりにくいことや、ジェスチャーへの理解や慣れなどたくさんのハードルがあります。

それでも今世間で普及が広がりつつあるタブレットPCというものを、健常者と同じ時期に体験してもらうということは、ただでさえ書籍など点字翻訳や音訳という作業によって手に取るまでにタイムラグがあるという障害者特有の問題についてひとつ有意義なことだと考えています。

新聞に掲載

福祉展の翌日、地元新聞社の東奥日報朝刊に福祉展の記事があり、私が見学の方にiPadを説明している写真が掲載されていました。記事をWebに載せることについては著作権の問題もありますので、ここでは記事文の引用のみさせていただきます。

最新の福祉機器一堂に/青森/視覚障害者向け展示会

県視覚障害者情報センターと県視力障害者福祉連合会は23日、青森市中央3丁目の県民福祉プラザで、福祉機器・用具を紹介したり、利用体験をしてもらう「『目の見えない方、見えにくい方』のための福祉展」を開き、大勢の来場者でにぎわった。

福祉展は、同センター利用者の日常生活の利便性向上などを目的に、初めて開いた。会場には、つえや点字図書、拡大読書器、生活用具のほか、音声パソコンといった視覚障害者向けの最新機器などがずらり。来場者が手に取ったり、担当者から説明を受けていた。また、盲導犬歩行体験などもあり、来場者が楽しみながら、盲導犬の役割に理解を深めた。

タブレット端末「iPad(アイパッド)」、「スマートフォン(多機能携帯電話)」などを体験するコーナーで業者から説明を受けた八木橋ひとみさん(44)は「スマートフォンがとても便利だと分かった。もう少し音声の機能が上がったら、購入したい」と話していた。

ちなみに記事では写真の説明として「業者の担当者(右)から「iPad」の使い方などについて学ぶ来場者」とありますが、私はAppleやソフトバンクの業者ではないです(笑)視覚障害者向けiPad講習会についてはボランティアで開催しています。

後日改めてお知らせしますが、11月にこの講習会に関連したテーマで講演をさせて頂く予定でおります。