視覚・聴覚障害者向けiPad講習会の講師をさせて頂きました
2013年11月2日(土)、青森市福祉増進センター(しあわせプラザ)にて、視覚障害者(弱視)・聴覚障害者向けiPad講習会で講師をさせて頂きました。
今回の講習会は特定非営利活動法人 青森福祉住環境生活サポートネット様の主催で、視覚障害者の方1名と聴覚障害者の方3名の方に受講頂きました。
午前中は視覚障害者(弱視)の方向け。受講者は以前からFacebookで友達としてつながっていたものの、お会いするのはこの日が初めてという三浦さんでした。受講者がお一人ということもあり、もっとも講習が行いやすいマンツーマンでじっくり取り組むことができました。
三浦さんがiPadでしてみたいことは、教科書や参考資料など重くてかさばる紙の資料をiPadに入れて持ち歩きたいというもの。お話を聞きながら実現可能な方法がないかその場で考えを巡らせてみたところ、スキャナとEvernoteの組み合わせで可能かもしれないという説明をしました。
大まかには、紙のファイルをスキャナなどでスキャンしてPDF化し、それをEvernoteに取り込むというシンプルな方法です。教科書など裁断ができないものはスマホやiPadのカメラで撮影して取り込む方法もありますし、最近ではText Grabberという、撮影した画像内の文字をテキストとして抽出・読み上げができるアプリもあるので、この辺りを活用することでいけそうな気がします。実際にText Grabberを使って講習会のチラシを読みとらせたところ、かなりよい精度でテキストの読み込みが行えました。
上の方法でデジタル化した書類を、次はEvernoteに取り込みます。Evernoteの有料プランを使うと、画像内のテキスト情報を認識して検索をかけたりすることができるので、教科書の索引機能として使うことができるかもしれません。
Evernoteが三浦さんのご希望にどこまで対応できるか試したことはなかったのですが、近く最新のiPad Airを購入されるとのことだったので(実際この講習会の数日後に購入されていました)、ぜひ色々試していただきたいと思っています。
後半の午後は聴覚障害者の方々。聴覚障害者の方向け講習会は10ヶ月ぶりくらいでしたが、視覚を活かすことができるので健常者と遜色ない内容を紹介することができました。すでにiPhoneを使われている方もいるなど受講者の前提知識に差があったことから、途中で紹介する内容を分けてみるなど都度やり方を工夫しながらの講習でしたが、終始楽しくできたのではないかと思っています。
聴覚障害者の方向けに気をつけなければならないこととして気がついたのは、手話を通してコミュニケーションを取るために、一人の方へ集中して向き合ってしまうと、他の方へのフォローが行えなくなることです。今回はサポートの方が少ないこともあってやむを得ず個別対応になりがちでしたが、この経験はのちに「視覚・聴覚障害者向けiPad講習の人材育成講座」の模擬実習で活きることになります(笑)。
一日で視覚障害・聴覚障害の方向けに講習会を行うと、たまに内容が混ざりそうでその辺に気をつけつつ、なんとか無事終えることができました。ご協力・見学いただいた方も含めて皆さんありがとうございました。
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