【レビュー】情報調査力のプロフェッショナル

仕事で色々と調べる機会が多いんですが、これを読むと「調べる」ということがどれだけ奥深いか、その一端を垣間見えることができると思います。ネットだけで調べ物が完了すると思ってる方には良い気つけ薬になるのではないかと。

情報調査力のプロフェッショナル―ビジネスの質を高める「調べる力」はMDB(マーケティング・データ・バンク)やマッキンゼーなどを渡り歩いて独立された筆者が、その経験を踏まえて情報調査について著した本です。

文中にはそもそも情報調査とはどういうことかから、業界の動向を調べるということを初心者やマーケティングプロが行った場合の例などもあり、ひとつひとつの流れが非常に丁寧に書かれています。ちょっとした調べ物であればネットという方も多いと思いますが、ネットで全ての情報を網羅できると考えるのはリスキーだと筆者も触れています。自分もその意見には賛成で、ネット上にはいわゆる三次的情報(要は加工されまくった情報)が溢れていたりなど、非常に偏った情報が多いというのが一つにあります。また、よくよく調べてみるとほんの数十人に聞いただけなのにあたかも市場の傾向を示しているようなモノもあったりします。

また、仮に目的とする一つの情報ソースに接触できたからといって、それを全てと考え解釈することについても警鐘を鳴らしています。というよりはすでに当然のこととして書かれています。一つの情報があったとして、それが本当であるという裏付けを示す情報はまた別の角度から出す必要があり、そういう裏付けがあってこそ情報の精度を増していけるということなんですね。ケーススタディでもあらゆる視点から様々な情報を探し、目的を達成するまでのプロセスが非常に丁寧に書かれていて分かりやすいです。

文中で特に共感できたのは、ケーススタディの中で初心者がとにかくあらゆる情報をたくさん探し出してきて、あれもこれもという状態になり、まとめ切れずに四苦八苦するという例。 共感できたということは自分にもそういう覚えがあるということですが(笑)筆者は情報リテラシーについても触れており、以下のように書いています。

「情報リテラシー」という言葉があります。様々な手段で情報を獲得し、それを知識に組み込んで問題を解決し目標を達成するという一連の情報行動のために必要な情報スキルを差す言葉です。(中略)

そこでは3つの大きなカテゴリー(情報リテラシー、自主的学習、社会的責任)ごとに、計9項目の基準とその具体的指針が示されています。中心となる「情報リテラシーを持つこと」に関しては、

  1. 情報に効率的・効果的にアクセスする
  2. 情報に対する判断能力を持つ
  3. 情報を効果的・創造的に利用する

とされています。

という具合に、情報はただ集めればよいというものではなく、どう探してどう咀嚼し、どうアウトプットするかをきちんと考える必要があると書いています。他にも「調べるサイクル」など、情報に関する筆者独自のフレームワークが紹介されています。また、後半では筆者のこれまでの歩みも紹介されており、「情報を扱う仕事」についての内容や苦労話なども書かれていて、個人的にはとても面白い一冊でした。

こちらの本は初版が2009年3月12日ということで、自分としては結構珍しく出たばかりの新刊を買って読んだ気がします。さっき確認したところAmazonのレビューもまだそんなについていなかったんですが、 本屋で実際に手に取ってみて良さそうだったので買ってみました。

そんな感じで久々の読書レビューだったんですが、実際のところ結構読書量を増やしています。 年度末にストレス発散?で買った本が溜まっているというのもあるんですが、今年は読書を習慣づけていきたいと思ってるので、ここでレビューをアップするかは別として、時間を見つけてできるだけ読むようにしていきたいと思っています。

ちなみにこの本を含めた読書メモや感想などを、この前買ったポメラでやってみてます。やっぱり普通のキーボードでメモができると早くてよいです!場所もとらないし、キータッチ音が小さいのも周りを気にしなくて良いですね。ただ、微妙にキー入力の反応が遅い時があったり、ATOKだからか変換がおかしかったりするんですが、この辺は愛嬌と思って使ってます。

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