映画「マトリックス」の能力強化が現実のものになる?

1999年に公開された映画「マトリックス」に登場する人物たちは、仮想の世界であるマトリックスで様々な機能をまるでパソコンにソフトをインストールするような感覚で習得することができるという場面があります。カンフーやヘリコプターの操縦方法が入ったソフトでそれを行うわけです。まさに夢の機能という感じですが、意外に遠からぬ未来にそうしたことは実現するのかもしれません。

医療技術における移植や義肢など、人為的に肉体を修復させる技術は日々進歩しています。比較的身近なものになったのは視力矯正のレーシックなどかもしれません。「2030年 世界はこう変わる」では「能力強化」技術において、能力を高めた義肢と生まれもった手足を交換したり、暗視カメラ機能を視覚に加えたり、学習能力を向上させるために脳に細工をするケースが出てくる可能性があると指摘しています。

ただしこの技術については当然のことながら高額であり、今後15~20年でそれらを実際に行えるのは富裕層に限定されるだろうと指摘しています。とはいえ当然危険性もあり今後議論が必要と思われるところです。

これに近い話題で、「2030年代にはごく普通の人出も自分の脳をコンピュータと接続できるようになる」とGoogleの学者が発表しているとのこと。試験に向けた一夜漬けの代わりに参考書を脳にダウンロードするような未来が待っているのかもしれません。

いずれもSF要素満載ですし、何より人体の内部に対して行うことのため、安全性が最重要課題だとは思いますが、ある意味現在でも「Google脳」と例えられる考えもあるわけで、ゆくゆくはこうした未来が待っているのかもしれませんね。

個人的にはどの程度のことまで「インストール可能」になるのか興味深いところです。教科書や文献などのデータがインストールできるという可能性は考えられるとして、そもそもの思考の仕方などまでもインストールできてしまうと仮定するとなかなか怖いというか。哲学者の理論を容易に理解できたり追体験できるはある意味魅力的ですが、ことによっては凶悪な思想をインストールしてしまう可能性もあるわけで、いよいよ洗脳の可能性が真実味を帯びそうで興味深いというか。

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