全盲の方がiPhoneでキャッシュレス決済するためのお手伝い
角田まき子さん(全盲)からiPhoneでキャッシュレス決済をするための設定を教えてほしいと連絡があり行ってきました。
まき子さん自身は以前までキャッシュレス決済には及び腰だったのですが、あることがきっかけとなり今回相談を受けました(これについては後日紹介できるかもしれません)。
キャッシュレス決済はたくさんのサービスがあるので、まずはどれを使おうかと思案。いくつかの候補の中から、クレジットカードを持っていなくても利用できるPayPay(ペイペイ)にしてみました。
PayPayへの入金は口座からの引き落としのほか、セブンイレブンに設置してある端末を使うことで現金もチャージできます。
人によってはクレジットカードを持っていなかったり(まき子さんはお持ちです)、カードからの引き落としに不安を感じる方もいます。そのためキャッシュレス決済のアプリに現金でチャージできるシステムはとても良い仕組みだったりします。
またPayPayはユーザーからユーザーへお金を送金することもできます。
この時は私のPayPayからまき子さんのPayPayへお金を送金し、まき子さんから私へ同じ額の現金を受け取ることで、結果的にまき子さんのPayPayへ5,000円チャージすることができました。その画面が冒頭の写真です。
PayPayの画面構成や使い方について私の説明を、まき子さんは点字を紙に打ってメモされていました。
またまき子さんがキャッシュレス決済を行う上で大切なポイントなのが「全盲でも使えるアプリか」ということ。
そのためPayPayの画面がiPhoneの音声読み上げ機能「VoiceOver」できちんと読み上げられるか、事前に私の方でテストをしてみました。
画面に配置された多くのボタンなどは正確に情報を読み上げなかったりなど十分に親切なアプリとは現状言えないようでした。
ただ使用する上で重要となるナビゲーションボタンなどはある程度認識できそうでしたし、PayPayはアプリ画面さえ開けば画面にバーコードが表示されるので、キャッシュレス決済を行うにも敷居は低そうに感じました。
設定が完了したので、実際のお店でPayPayでの支払いができるかどうか試すため近くのローソンへ。
レジで商品を出したあと、PayPayでの支払いを伝え、まき子さんが自分でiPhoneにPayPayの画面を表示するとすぐ店員さんがバーコードを読み取ってくれ、無事に支払いが完了しました。
上の画像が決済を完了した際のPayPayの画面です。
ということで無事にiPhoneでのキャッシュレス決済を行うことができました。
視覚に障害のある方はもちろん、シニアの方などキャッシュレス決済の利便性は、たくさんの方に知ってほしいと思っています。
機器やセキュリティのトラブルなど、キャッシュレス決済が完璧という状況ではないですが、レジでの支払いに苦労される方は実は多いので、キャッシュレス決済のメリットなども知って選択の幅が広がればとても良いことだと思います。
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