ソーシャルメディアのユーザー統計を調べるのは難しい

研修会の講師やお客さんへのサポートなどで必要な情報収集はほぼ毎日行なっています。

いろいろな統計を調べたりケーススタディをチェックしたりしてるんですが、その中で扱いの難しいのがソーシャルメディアのユーザー統計。

たとえば「Twitterユーザーの年代別利用者数」などといったもの。ネットで調べるといろいろな統計が出てきます。玉石混交なので出てくるデータの信憑性もチェックしつつ使えそうなものを選ぶんですが、これがけっこう難しい。

とくに判断が難しいと感じるのは以下の2つ。

  • 行政が出している統計
  • ある程度名の知れた人がリソースとして提示している統計

行政が出している統計はそれなりの手間とコストをかけている可能性が高いので、ある程度の信頼性はあると考えます。が、かつて世間を騒がせた雇用統計の不正問題しかり「行政の統計=確実」とも言えない可能性が捨てきれないところもあると思ったり。

またある程度名の知れた人(売れっ子のビジネス作家や特定分野でインフルエンサーと呼ばれている人)が論説の根拠として提示する統計データを目にすることがあります。

この中には前出の行政が出している統計とは内容がけっこう剥離しているデータが提示されることもあり、それが著者が書くブログなどで「定説はこうかもしれないけど実はこのデータによるとこんなにギャップがある」といった論旨の展開がされることもあります。

そこで提示されるデータのリソースはそれなりに費用がかかる統計サービスからの出典だったりするので「本当かも」と思いつつ、では行政からのデータとインフルエンサーが提示するデータのギャップはなぜ生まれるのか、どちらが正しいのかを正確に判断するのは難しいといつも思います。

あるいはこうしたデータの信憑性に囚われること自体に問題があるのかもしれない。最近では「欲望の錬金術」や「心が分かるとモノが売れる」などの著書で、論理的・ロジック的な思考やマーケティングへの問題が指摘されることもあり、こうしたことへの複雑性を痛感します。

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