スマホやタブレットの貸し出し制は断然合ったほうが良いのに何故ないのか
昨日開催したiPad講座「災害時の活用編」のお話はまた後日として、iPadなどタブレット機器を使った研修会はこれまで結構な数を重ねてきたのですが、その中で常に思うことがあります。「なぜスマートフォンやタブレットの貸し出し制度が無いのか」と。
これらの新しい機器については普及が進みつつありますが、コスト面でこれらの導入に踏み出せないという方は結構いると思うんです。事実携帯電話よりスマートフォンの方が料金は概ね高くなりますし、タブレットも数千円で買えるようなモノでもありません。
しかし実際に勇気を出して買ってみて基本的な使い方を覚えると、これほど便利なものはないと感じる場合も多々あります。事実私の義理の父母も前からiPadの存在は知っていたものの触ったことはほとんど無かったので私の手持ちを貸してみたところ、「大活躍してるよー」と話していました。実際に使ってみることでその良さに気づいたわけです。
また、視覚・聴覚障害者さん向けにiPad講習会を開催してきましたが、講習会でiPadを操作して楽しめても、家に帰ればiPadは無くその場限りで終わってしまいます。自宅でもiPadを使う機会を設けて操作に慣れてもらうことで購入意欲が向上するのは健常者だけではないはずです。
貸し出し制度はキャズムを超える一つの手段
iPadなどのタブレット端末やスマートフォンなどのIT機器において、イノベーター理論でいうところのキャズム(深い谷間)を超える手段の一つとして個人的には「デバイスの貸し出し制度」を考えています。IT機器導入においての不安要素は「知識不足」と「コスト」だと考えられ、それまで一部のマニアやアーリーアダプターといった先駆者的なユーザー層から、一般ユーザー層への普及を図るにおいてはこの貸し出し制度が、キャズムを超えるポイントの一つだと考えています。
一部ではデバイスのレンタルサービスを提供しているケースもあるようですが、レンタルとはいえそれなりに費用はかかるようです。現在「視覚・聴覚障害者向けにiPadを教えられる人を育成する」事業について準備中ですが(9月募集開始予定です)、この事業ではiPadの貸し出しを考えています。やっぱり研修でだけ触れるより家でもどこでもそのデバイスを継続的に触っていられる環境作りは、購入意欲への貢献にも障害者への配慮にもつながると思います。
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