コミュニケーションとプレゼンテーションの共通点
先日書いた某所での講話について準備を進めていた時のこと。仕事としては講話ということでプレゼンテーションの準備を進めていたわけですが、そのうちコミュニケーションと密接なつながりというか参考にするべきことを師である本から読みとれた感じがしたので、メモがてら書いておこうと思います。
ドラッカー曰く、コミュニケーションには4つの基本があると言います。
- 知覚である
- 期待である
- 要求である
- 情報ではない
このうち1つ目の知覚についてこう触れられています。
目次
まず重要なのは受け手
コミュニケーションを成立させるものは、受け手である。聞く者がいなければ、コミュニケーションは成立しない。
上記は「無人の山中で木が倒れたとき音はするか」との問いに対する「誰も聞かなければ音はない」という例から導かれる一節です。木が倒れた時、その場所で確かに音はしているのでしょうが、その音を聞く者がいなければ、すなわち知覚する者(受け手)がいなければ(更にその者が認識できる範囲のことでなければ)そもそも意味を成さないと言うことが言えます。
プレゼンもそれと同様、まずはプレゼンターの話を聞くリスナー(聴衆)がいて、リスナーが理解できるであろう内容でなければそもそも成り立たないという前提になります。
興味のないものは無視される
今回のメモについて最も重要だと思っているのが「コミュニケーションは期待である」という部分です。
われわれは期待しているものだけを知覚する。期待しているものを見、期待しているものを聞く。(中略)期待していないものは受け付けられることさえないということである。
当然ですがリスナーは話し手の言葉に対して何らかの期待を持って見聞きします。自分の仕事に役立つか、人生の励みになるか、儲けるヒントになるかなどニーズは様々ですが、ともかく期待を持って話を聞くことになります。
しかし話し手の言葉が自分の役に立たない、興味をそそる内容でなかった場合、リスナーは話し手の言葉に反発したり無視することになります。自分にも経験がありますが、興味をそそられないセミナーの講演などはひどく退屈で、聞き流しながら他のことを考えることになります。逆に言えばプレゼンを行うことになる自分にとっても非常に重要なポイントになります。
期待に応えること
故に必要な心構えがあります。
受け手が期待しているものを知ることなく、コミュニケーションを行うことはできない。期待するものを知って、初めてその期待を利用することができる。
上のことはいつも考えていることではありましたが、講話のプレゼン準備をする直前に読んだこともあり、改めてリスナーの皆さんが見たいであろう、聞いてみたいだろうことを熟考したうえで準備に入ることができました。結果として概ね良い評価を感想で戴けたと思っています。
コミュニケーションとプレゼンテーション。よくよく考えれば共通点があって当然ですが、改めて考えさせられました。
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